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確かなエビデンスに従って腸内の大事さを伝えていきたい

パーソナルトレーナー/管理栄養士 河村玲子

パーソナルトレーナー兼管理栄養士としてメディアで健康情報を発信し続けている河村玲子さん。雑誌やTVで見かけたことがある方も多いかもしれません。そんな河村さんが今注目しているのが、「腸内環境」と「腸内細菌叢」。免疫機能や脳をはじめとした各器官との関係などを、確かなエビデンスに従って伝えていくために「腸質改善アドバイザー」を受講されました。これまで学んできたことと、どう組み合わせて仕事に活かしていくのか。最新の健康事情も交えて教えていただきました。
CASE.04 2022.07.01

最新の腸知識を取り入れて、美と栄養を結びつけていきたい。

Q. 腸質改善アドバイザー講座を受けようと思った理由は何ですか?

管理栄養士ということもあって、元々栄養や食事法などの知識を常にアップデートしています。その中でも、身体中に関係が深いとされている腸の働きや、そこに棲む腸内細菌が何をしているのかは注目して調べていました。また心拍の揺らぎを測定する機器を試していた時に、HRV(心拍の変動)が免疫や腸内関係に関係していることを知って、より興味が湧いていたものあります。
ただ、なかなか体系的に基礎から学ぶのは独学では難しい分野です。そこで、改めて学び直すキッカケにしてみようと思いました。

Q. 今回の講座の内容はいかがでしたか?

基礎から学ぶにはとても良いコンテンツだと思いました。特に細菌叢のタイプ分けや細菌の詳細な機能についての説明は、詳しく学んでいく良い足がかりになると思います。よく比較される分子整合栄養学に比べると、腸の知識・細菌の知識は即体に出た症状の改善などには活かしにくいかもしれません。反面、長い目で見た時に、これからどうやって食事や運動を整えていくのかについては指針が立てやすいと思います。
また、最新の情報もふんだんに盛り込まれているので、これからどんなことに注目したり、何を学んでいったらいいのかがわかりやすかったりするのも良いですね。

Q. ご自身のテーマである「美と健康を結びつける」ことに役立ちそうでしょうか。

もちろんです。私自身10代の頃から新体操の選手として日々減量を意識して生活してきた経験があります。高校生の頃に減量に失敗して体調を崩した経験から、健康は何ものにも変えられない大事なものだと強く意識するようになりました。
腸内環境の話はまさにこの美と健康に関わる部分ですから、活かしやすいと思います。今後はより具体的な細菌の話や研究結果を取り入れて、クライアント様に合うものを提案していければと思います。

意外と多いお腹の悩み。どう解決していくかアドバイスが重要

Q. お仕事をしているなかで、腸に関する悩みを抱えている方は多いですか?

多くのクライアントさんと接していくなかで、特に多いのが下痢の悩みです。男性のクライアントさんからは、下痢体質について相談されることがあります。自分にとってベストな腸内環境・腸内細菌叢はどういったものなのかを知ってもらい、それを整えていく方法を提案できれば、皆さんにもっと健康を感じてもらえるかもしれません。
例えばダイエットや健康管理で毎日体重計に乗る習慣をつけるのは大事とされています。それと同様に、自分自身の腸を観察し、評価できる方法として、便の状態と食事の管理はお薦めしてみたいと思います。

Q. 資格をご自身の生活やお仕事にどのように活かしていきたいですか?

講座を通して、ある種の菌が多いと水様便になったり、逆に固い便になったりすることがあることを学べたのは大きいです。管理栄養士として栄養面でのフォローはできていましたが、これからはそれだけでなく、細菌についても考えて提案することが大事だとわかってきました。
パーソナルトレーニングでは、クライアントの要望に応えてトレーニングから食事指導まで、寄り添って提案していきます。その中で、腸についての知識を持っていることは、新しい発見にもつながりますし、クライアントの体のより深い理解にもつながります。もっと勉強を続けて、より良いものを提案できるように頑張りたいと思います。